高低差がある土地を選ぶと建築費は爆上がりする5つのポイント

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いよいよ土地探しがスタートしたけど、良い土地ってどんな土地??

と思ったことはありませんか?

  • 土地の形は綺麗じゃないとダメ?
  • 古い家があるけど解体費用は誰が払うの?
  • 道路よりも土地が1mくらい高い

土地探しをしていると色々な疑問が出てきます。
家づくりが初めての人だと

「何がわかっていないのかわからないし、何を質問すれば良いのかもわからない…」
という人も多いのではないでしょうか。

ジン

分かります。
私の他の分野に行くと営業マンから、何かわからないことありますか?
と聞かれても、何を聞いていいかわからないので
「とりあえず大丈夫です!」と言ってしまう事が多い…

今回もハウスメーカーで現場監督を経験し現在も土地・建物・マンションなどを仲介しているジンが
簡単にわかりやすくご説明いたします。

この記事を読めば土地探しのポイントが分かってきます。

  • 建築会社から擁壁を作り直してと言われた
  • 基礎形状が特殊になるので追加費用と言われた
  • 残土処分費で80万円追加になった

など後で予想していない追加費用で後悔しないように解説していきます。

土地選びでは確認したいポイントがたくさんありますので
今回は土地に高低差がある場合のお話をできるだけ簡単にお話ししますので
安心して読んでみてください。

目次

残土処分費

残土処分費というのは、現場で工事の際に地面を掘りますので
土が出てきます。
この土を工事中に現場には置いておけないので一旦捨てにいきます。

これが残土処分費です。

残土処分費はほとんどの現場で発生するものですが、土地の方が道路より
高いとより多くの残土処分費が発生する可能性があります。
実際のところは、設計段階で決めるBM(ベンチマーク)によって残土処分の量が
変わるのですが、かなり実務的な話になりますので割愛します。

ただ、道路よりも土地の方が高いと残土処分費用は多くなる傾向だと思ってください。

残土処分費の目安は1m3で8,000円~10,000円くらいになります。
見積もりの単位が”台”だったらダンプ(2トン)1台で1.6万円~2万円くらいになる と思います。

土地を掘って残土が出る
基礎工事の際に地面を掘っている様子 ※写真はイメージです

残土処分費がどのくらい出るかは下記の計算式で計算する事ができます。

地面を掘る深さx面積x1.25=残土(m3)

1.25と言うのは、土は掘り返すと空気が入り土の量が増えます。

例えば50m2の広さを深さ40cm掘るとすると

0.4m x 50m2 x 1.25 = 25m3
25m3 x 8,000〜10,000円 = 200,000円〜250,000円

という事になります。
道路との高低差がそれほどない土地でも残土処分費は300,000円くらいは予定しておきたいところですが
高低差があるとこれ以上に増えるという事です。

土留め工事費

道路より土地が高い場合、先行で土留工事などが必要な場合があります。
下記のような場合は、土が道路に流れ出ないように先行で土留工事が必要です。

高低差があると土留めが必要
土留めを作らないと土が流れる ※写真はイメージです
先行工事で土留めが完成
土留め完了 ※写真はイメージです

道路と土地に高低差がなければこの様な土留工事は必要ありませんね。

擁壁工事

先ほどの土留工事の高さが高くなると型枠ブロックやコンクリート造で擁壁工事が必要になります。
こうなると費用は100万円単位で変わってきます。

型枠ブロックというのは下記の写真の普通のブロックとは違う
擁壁と同程度の強度を持つブロックのことを言います。

型枠ブロックの施工例
型枠ブロック

この型枠ブロックを1.8mで10mほど施工するだけで200万円くらいかかります。

特に高さが2mを超えるか超えないかでも擁壁の種類も対応が変わってきます。
2mを超える擁壁を築造する場合は、行政への工作物の確認申請が必要になります。

擁壁というのはこんな感じのものですね。

コンクリート擁壁の施工例
コンクリート擁壁

2mを超える擁壁の場合、擁壁の構造計算や地盤調査・改良など多くの書類や図面、計算が必要に
なりますので費用もそれなりにかかります。
工事完了後は完了検査を受ける必要も出てきます。

4〜500万円かかるなんて言うのはザラにあります。

深基礎と高基礎

次に基礎のお話です。
基礎というのは建物の土台になる部分です。

標準的な基礎完成例
標準的な基礎 ※写真はイメージです

ピョコピョコ飛び出してる鉄の棒(アンカーボルト)と1階の床の土台を結合して家を建てていきます。

このコンクリートでできたものを基礎と言います。
深基礎と高基礎というのは、その土地の状況に合わせて作るのですが
標準的な基礎よりも地中に深く作るのが深基礎で高く作るのが高基礎です。

深基礎も高基礎も標準に比べると費用は高くなり
どのくらい深くて距離が長いのか
どのくらい高くて距離が長いのか
によって費用が変わりますが

数十万円〜は費用が高くなります。
50万円費用が高くなればキッチンを1グレードアップできるかもしれないくらいの金額です。

小運搬費用

これは、資材を運ぶ費用です。
例えば、道路と敷地で階段が20段あるとします。

階段は1段200mmなので20段あるということは道路と敷地の高低差は
4000mm(4m)です。

トラックから資材を下ろして20段の階段を登り敷地内や建物中に運ぶ作業。

これが小運搬費用です。

高低差が4mもあると小運搬費用は100〜200万円くらいはかかる可能性がある。
前面道路の広さによっても変わってくるので検討している土地に高低差が2m以上ある場合は
小運搬費用がかかる可能性が高いと思っていた方が無難です。

最初から分かっていればいいが、建築会社から後出しされるほど
嫌な気分になることはない。

道路と土地に大きな高低差
高低差のある土地 ※写真はイメージです

まとめ

土地の方が道路より高い
土地と道路がフラットであれば良いのですが、エリアによっては
坂道もない平坦のエリアもありますが、坂道の多いエリアで土地と道路に大体高低差があるという
エリアもたくさんあると思います。

土地の方が道路よりも高い場合、今回ご紹介した建築で考えとかなければいけない
工事や作業が発生します。

土地を購入してからハウスメーカーから言われた…
となると土地契約をキャンセルする事もできません。

土地選びをしている段階で避ける必要があります。

覚えておいてください。

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